山翠舎のブログ

繁盛店には必要!?店舗の特徴を正確に伝える「グラフィックデザイン」

2020年08月23日配信


これまで、 多くの店舗の 全面改装を行い、実に多種多様な飲食店を見てきました。その中で不思議なのは、オーナーの人柄も良く、料理やお酒も美味しいのに、改装前は客足が伸びず悩んでいたというお店がたくさんあったことです。要するに、ポテンシャルは非常に高いのに、山翠舎で改装するまでは、なぜか繁盛していなかったお店です。

だからこそ、印象的で心地いい内装が大切であると考え、ご提案しているわけですが、それと同じくらい大切なのが、暖簾(のれん)や看板、行燈(あんどん)、ショップカードなどの、店舗のグラッフィクデザインです。

お店や料理作りに専念するあまり、ここを見落としてしまっているオーナー様も多いように思います。

山翠舎では、ご要望に応じて店舗のプロデュースを行う際に、外部のデザイナー(ロゴデザインやブランディングの専門家)とコラボして、このグラフィックの要素までご提案しています。

 


お酒も料理も美味しくリーズナブル…なのに、お客の足が遠い。なぜ?

西新宿「しゅぞう」さんの店内。いつも明るい声で賑わっています
西新宿「しゅぞう」さんの店内。いつも明るい声で賑わっています

西新宿の「しゅぞう」さんも、グラフィックからすべて提案させていただいた店舗の一つでした。

「しゅぞう」さんは、西新宿に構えて1年半、思ったような売り上げがなく、悩ましい日々が続いていたそうです。特にランチは全然お客さんが入らず、酷い時は1日一組のお客様しか来ない日があったとか。そこでオーナーの知り合いのお店を改装した当社に、繁盛店へ生まれ変わる願いを込めて、全面改装のご相談をいただきました。

オーナーと面談し、お店にもお邪魔して感じたのは、「オーナーご主人が美味しい和食をつくり、奥様がその和食に合うこだわりのお酒を提供する…。しかも、リーズナブルに。こんな素敵な店が繁盛してないのはおかしい!」という疑問でした。

「しゅぞう」さんは、西新宿の飲食店街に位置する路面店。しかし、近所には有名な人気店が2つあり、それに挟まれているような立地でした。さらに間口が狭まく、名前が書かれているだけの暖簾など、他に気を取られて歩いていると、うっかり見落としてしまいそうな存在感だったのです。

そこで、居抜きにちょっと手を加えていただけだった内装を、古木を使った雰囲気のある空間に一新することに加えて、店舗のファサード(入り口付近)から、もっと存在感や特徴を醸し出すことを考えました。

その一環でご提案したのが、「しゅぞう」さんのロゴづくりから始まり、暖簾や看板、行燈、ショップカードに至るまでのトータルプロデュースでした。

 


ロゴからすべてプロデュース。その後売り上げは1.5倍に。

先述もしましたが、飲食店街で周辺にはオフィスビルも林立しており、ランチのお客さんも多いエリアです。そこに、入り口を見ただけで親しみが湧き、何を提供する店舗かがすぐに分かるグラフィックを提案できれば、きっと客足は増えるはず、という確信がありました。

下は、当時実際にご提案したロゴデザインです。※協力・コラボ/LIGHTS DESIGN

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「しゅぞう」という名前をしっかり出しつつ、「お酒」と「食事」ということも一目でわかるように表現。全体を柔らかく親しみやすいデザインで仕上げています。

さらに、サブタイトルの「晩酌と晩飯」で、「ばん・ばん」という韻を踏むことにより音でも記憶に残るように考えられています。

このロゴのデザインを、店舗のファサードからすべてのグラフィックに展開していきました。

もともとあった、「しゅぞう」さんの高いポテンシャルに加え、こうしたトータルプロデュースが功を奏して、以前は客単価が3500円だったところ、今では4500円に上がったそうです。そして、売り上げもおよそ1.5倍になったとのことです。

特に売り上げに貢献しているのが、ランチのお客様が増えたことと、夜のお客様でいい日本酒を飲まれる方が増えたことだとか。

 


グラフィック改善前と改善後のポイント。

今回の店舗づくりにおけるグラフィックのポイントをまとめると……

【改善前】──────────

暖簾に名前が書いてあるだけで、「居酒屋さん?」という印象。見落とされている可能性もあった。親しみやすさも無く、入りづらかった。「食事」の情報がファサードには皆無だった。

【改善後】──────────

暖簾などのファサードから、しっかりと店の特徴である「お酒」と「食事」を伝える。サブタイトルで韻を踏んで音で記憶に残るような仕掛けも入れた。親しみを感じてもらえる柔かいデザインで、全体をまとめた。

現在はネットを使って格安でロゴなどをデザインするところも出てきています。しかし、店舗におけるグラフィックで大切なのは、実は上記のような問題点の洗い出しや本来の意図を見つけ出し、店舗のコンセプトと融合させる作業なのです。

「しゅぞう」さんのファサード。目を惹くように生まれ変わりました
「しゅぞう」さんのファサード。目を惹くように生まれ変わりました

オーナー様自身でも気が付いていない潜在的な問題点がいくつも出てくる場合があります。

当社ではこうした経験が豊富な外部のデザイナーとも数多くコラボレートしているので、ノウハウも豊富です。安心してお任せください。

最後に余談ですが、「しゅぞう」のオーナーである小林さんからコメントをいただきましたのでご紹介します。

「売上的に苦戦続きだった時に、山翠舎さんに全面改装を依頼して本当によかった。色々な提案をいただき、助かりました。今では売り上げも向上し気持ちまで明るくなりましたね。

そして、共に開業時はパートナーだった妻とも、現在は結婚しています(笑)。改装前、売り上げが思うように伸びなかった頃は険悪な雰囲気の時もあったので、まさに負のスパイラルから脱出できましたね。どんどん良い方向に向かっていますね」

仲の良いオーナー小林さんご夫妻
仲の良いオーナー小林さんご夫妻

こういうお話を聞くと、私たちも大変嬉しく思います。売上でお悩みのオーナー様、もしかしたら山翠舎が力になれるかもしれません。お気軽にご相談ください。

 


【今回、ロゴやファサードのデザインでコラボしたデザイナーさんについてご紹介します】

「LIGHTS DESIGN」

http://www.lightsdesign.jp/

ロゴ、商品パッケージ、ウェブ、サイン計画といったビジュアルデザインを始め、企画立案、コンセプト設計、商品開発、ネーミング考案など、ブランディング全般に関わる提案を行うデザイン事務所です。

現状の店舗の問題点を的確に洗い出してから行われる多彩なビジュアルの提案に、いつも助けていただいています。

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