山翠舎のブログ

ここには気をつけたい!「店舗の内装・外装の重要ポイント」

2017年07月08日配信

自然素材の温もりで 「居心地のよさ」を演出

自然素材の温もりで 「居心地のよさ」を演出

 

店舗づくりでは“居心地のよさ”を演出することが大切です。

 

居心地のよさを実感した多くのお客様は、お店にとって大事なリピーターになってくれるからです。

居心地のよさを感じさせるポイントは、木材をはじめとした自然素材の使い方にあります。

具体的には、テーブルやイスなどお客様が触れる部分に無垢の木材を使う、あるいは壁を漆喰仕上げにするといった方法があります。

温もりを感じさせる本物の木材は、経年とともに味わいが深まり、より落ち着いた雰囲気を醸し出します。

また、山翠舎が得意としている古木をファサードに使ったお店からは

「年配の方が入店されやすくなった」という反響もみられます。

このように、温かみのある木材は人に安心感を与える効果があるのです。

居心地のよさは、お店の形態によっても異なります。

ハイクラスのお店には、高い天井や重厚感のあるイス、テーブルが必要になるでしょう。

ワインバーであれば、店舗の広さにかかわらず、楽しい雰囲気を醸し出すとよいでしょう。

このほか、照明やインテリアの選び方、設置方法など、居心地のよさを演出するには、さまざまな方法があります。

 

店舗の方向性が決まった段階で、こうした演出方法を熟知した専門家(コーディネーターやデザイナー)にアドバイスを求めるのが最善の方法です。

オープンな入り口がお客様が入店しやすくなります
楽しげなファサードのデザインとオープンな入口が、お客さんを入店しやすくします。

 


どんな店なのかを明確にして、お客様を呼び込む

 

アピールポイントを明確にするのも、お店にとって大切な要素です。

 

ワインバーを例にとって説明しましょう。

 

まず、ファサード(外観)で“お店の顔”をつくり、 入店しやすい雰囲気をつくることが大切です。

 

一般に、クローズのファサードは「恐そうで入りにくい」と思われがちです。その反対に、お客様が楽しそうに飲んでいる様子が外から見えると、「入りやすい」印象を与えることができます。

 

繁盛しているワインバーは、店の外にいても活気のある雰囲気や楽しさが伝わってきます。

 

こうした雰囲気に誘われて、お客様は「じゃあ、入ってみようか」と考えるのです。

 

店頭に立ち飲みスペースをつくるのも有効ですが、こうした席は騒音などのトラブルを招きやすいので、大家さんに設置の可否を確認することも大切です。

 

内装にも工夫が必要です。

 

お客様がお店に抱く印象は、入店後に最初に見たもので決まりまるといわれます。

たとえば、ワインボトルを並べた棚を店内のもっとも目立つ場所に置くと、ワインの品揃えに特色があるお店だとアピールできます。

そのうえで、賑やかさを演出するとよいでしょう。

お客様を囲むように配置されたワイン棚お客様を囲むように配置されたワイン棚

 

それには、客席間の距離をあえて狭くするという方法もあります。

お客様同士の距離が近づくと、席効率がよくなるだけでなく、アットホームで賑やかな雰囲気が生まれます。レイアウトを少し変えるだけで、お店を利用してくれるお客様が活気ある雰囲気を自然につくり出してくれるのです。

 

ちなみに、客席のレイアウトは、店の規模やスタッフの人数に応じて考えるのがもっともよい方法です。

構成するうえで大切なのは、スタッフの動線をできる限り効率よくすること。こうすることでミスが少なくなり、オペレーショ ンが向上します。

 

店主を含めて1~2人のスタッフで開業するのであれば、オープンスタイルのキッチ ン+カウンター席というスタイルが最適です。

 

テーブル席を設けると、ホールスタッフを余分に配置する必要が生じてコストもかかります。その点、お客様の様子がよく見えて、対面でも接客できるオープンキッチンは、小規模店舗に適した設備と

 


デザイナーとの相性が店舗づくりに反映される

 

次に、デザイン会社を選ぶポイントについてご説明します。

 

まず、開業者が求めるイメージをしっかり実現できる会社なのか、その会社が手掛けた店舗をチェックすることからスタートしましょう。

 

そして、デザイン会社を選ぶときは、数社から相見積もりを取るのが一般的です。

 

相見積もりを取ると、もっとも安い値段を提示した会社を採用したくなりますが、これにも注意が必要です。 

 

店舗の設計・施工は、当初の計画通りに進まないケースがあります。

 

施工中に追加工事や仕様変更が発生したとき、安値を提示する会社の中には追加料金を上乗せするところがあります。そうなると、当初の見積もりは安かったとしても、結果的には他社の見積もり額よりも大きな金額がかかってしまうのです。

 

店舗設計・施工の見積もり金額は、会社間でそれほど大きく変わるものではありません。

わずか数万円の差で判断するのではなく、デザイナーの人柄や相性、実績などをチェックしたうえで、 店舗づくりに携わるパートナーを決めるのが肝心です。

 

よいお店づくりには、デザイナーとの良好なコミュニケーションが欠かせません。

 

自分の意見を言いやすく、かつその意見に対して具体的な提案をしてくれたり、開業者が見落としがちな点についてアドバイスしてくれたりする資質を備えているのか、しっかり見極めましょう。

 


物件の契約前に、ガス、 電気、水道などの容量を必ずチェック!

 

飲食店経験のない開業者が失敗しがちなケースのひとつに、「物件の容量確認の見落とし」があります。

 

水道・ガス・電気といったインフラ設備が、飲食店を営業するのに必要な容量を満たしているかどうかを見落としてしまうのです。

 

よくあるのは、取得した物件が小売店や事務所だったため、全面的なインフラ工事が必要になったというケース。

水道の容量は、その物件が以前に飲食店だった場合は問題ありませんが、容量アップの追加工事には20 ~30 万円かかることがあります。

 

また、ガスが引かれてない場合には基礎工事だけで数十万円の費用を要します。

こうした費用を予算に入れずに物件を取得すると、開業後の運転資金を圧迫して失敗の原因になることがあります。

 

そのリスクを避けるためにも、契約前にガス、 電気、水道などの容量を必ず確認しましょう。

 

「給気・ 排気」の設備が整っているかどうかもチェックする対象です。

排気は十分確保できていても、給気が不十分というお店は結構あります。給気が不足すると、店内に調理場の油が回ってしまい、店が汚れやすくなります。

 

給排気設備を新たに設置するには、店舗の外壁に穴を空ける必要があります。地下物件など、躯体によっては穴が開けられない場合もあるため、不動産業者や大家さんに事前確 認を取りましょう。

 

このほか、厨房のダクト設置の条件も物件取得前にチェックします。

住宅街の中にあったり隣家に近接したりする場合は、トラブルを避けるためビル屋上までダクトを引き延ばさなければならないケースがあります。

それだけでも数十万の費用がかかるので、しっかり確認しましょう。

 

こうした、一見しただけではよく分からない設備部分は、専門家にチェックしてもらうとよいでしょう。

 

物件の内覧を行うときは、デザイナーや内装工事会社のスタッフに同行してもらうことをお勧めします。自分だけでは分からないところも指摘してくれて、追加費用の見積もり額もすぐ分かるはずです。

 

最近は居抜き物件を活用した出店も増えていますが、居抜き物件の利点は厨房区画をそのまま使用できることです。

厨房区画は、防水加工やグリーストラップ、ダクトの設置など多くの工事を必要とするため費用がかかります。

 

店舗や設備の老朽化などの確認はもちろん必要ですが、なるべく費用を抑えて開業するには、既存の厨房をいかに活用するかがポイントになるのです。



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